『ハッピー・ハロウィーン 2』
8 今日はハロウィーンなのに、神田が仮装してくれません。
自分だけ、リナリーから借りたティアラとゴスドレス着て
アレンたん、おかんむり。
アレン「納得いかないなあ。何で神田は仮装してくれないんです?
ちゃんと神田の分も借りてきたでしょ?」
神田 「そんな恥ずかしい格好できるか!
俺は日本人だからハロウィーンなんか関係ねぇ!
第一、何だ、それは。女の格好じゃねぇか!」
アレン「急な話だったんで、女装しか用意できなかったんですよ。
ティアラもつけてるから、お姫様みたいでしょv
リナリーは魔女をやるし、ラビは悪魔と天使の混血やるんですって。
みんなでやるから、恥ずかしくなんかないですよ。
郷に入って郷に従え、でしょ、神田?
一人で仮装なんてつまんないですよ」
神田 「他人の家は他人の家だ。
俺ん家は俺ん家のおきてがあるんだよ。
第一、そんなゾロゾロした物なんて着られるか!」
アレン「だったら、他のなんてどうですか?」
アレン「宇宙飛行士とか」
アレン「アメリカンヒーローとか」
アレン「僕もホントは流行のチョコレート工場っぽいのにしたいんですけど」
神田 「死にやがれ」(とげとげしく)
アレン「神田ってホントにわがままですよね!」
9 アレン(もう、神田って意固地なんだから。
絶対、僕なんかより綺麗だから、女装に決めたのにさ。
タウンで仮装コンクールもあるって、ラビが言ってたし、
アベック参加の方がポイント高いんだよね。
優勝したらバケーションのホテルにご招待だから、
せっかく張り切ってたのにさ。
あれじゃ、絶対着てくれないし、悪くすると
お前だけ行けー!って、すねるよね。
でも、ホントに僕だけ行ったら倍すねるんだから。
全く、師匠と同じで手間かかるよ )
10 アレン(まぁ、師匠ほど、ひねくれてないから楽だけど。
仕方ないなぁ。
こうなれば、実力行使だ)
11 アレン「僕ばかり女装ってズルくないですか?」
神田 「お前だけで十分だろ?」
アレン「だったら、チェスで勝負しましょう。
僕が負けたら、そのままの格好でいいです」
12 アレン「僕が勝ったら神田も着てくださいね」
神田 「いいだろう。
その代わり、俺が勝ったら普通の格好で行けよ」
アレン「それじゃ、今夜参加できないじゃないですか」
神田 「いいじゃねぇか。別に」
アレン(もう……絶対勝ってやるんだから)
神田は自分の力をわかっていません。
連戦連敗中なのに・・・
13 神田 「お前、オレの女装見たいのか?」
アレン「見たいです。神田って似合うと思いますよ。美人なんだから」
神田 「美人て言うな。男なんだから」
アレン「だって、本当じゃないですか。
神田って自覚がなさすぎますよ」
神田 「お前こそ、本気でそのドレス姿で行く気じゃねぇだろうな」
アレン「本気ですよ。似合いませんか?」
神田 「…似合わねぇよ」
(色っぽ過ぎて目のやり場に困るってのが解ってないのか、こいつ。
他の男に見せてたまるかよ。そんな事も解らないのか?
自覚のないのはそっちだぜ )
アレン「そ、そうですか…やっぱりこんな顔の傷では女装おかしいですか?
ラビは似合うって言ってくれたんだけどなぁ」
神田 「………ラビに見せたのか?」
アレン「ええ、ちょうどリナリーの家に遊びに来てたんで」
神田 「……………」
14 アレン「あ、チェックメイト。僕の勝ちですね」
神田 「何? ………あ!」
アレン「ぼけっとしてるからですよ(ニコ)」
神田 「…… 後悔すんなよ」
神田連敗更新。
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