「ダウンタウンにて」 5
1 神田 「大丈夫か?」
アレン「平気です…けど、神田といると身が持たないって
最近思うんですよね」
神田 「お前が風呂場で焦らすからだ」
アレン「神田が嫉妬深いから悪いんですよっ」
神田 「フン、どうも寸止めってのは、俺には向かねぇな。
更衣室で最後までヤッちまえばよかった」
アレン「…サイテー」
神田 「うるせぇ……お前だって我慢できなかった癖に」
アレン「……だって、あおるだけあおって…放り出すんだもん…」
神田 「ちゃんとイカせてやったろうが。
ハハァ、お前、あれだけじゃ全然足りなかったのか。
お前って結構… 」
アレン「やめて下さいっ。……こんな身体になったの…
神田のせいじゃないですか/////」
神田 「俺は嬉しいけどな」
アレン「知りませんっ/////」
2 神田 「そう怒るなよ、バカ」
アレン「バカは余計です」
神田 「……お前、風呂入り直した?」
アレン「当たり前でしょ…あん、何?」
神田 「石鹸、変えたか? さっきと違う匂いがする」
アレン「もう…やだ。くすぐったい。…変な事しないで下さいよ」
神田 「しねぇよ…いい匂いだな。蜜柑みてぇ」
アレン「僕は神田みたいに石鹸なんて使いませんよ。
さっきタウンで買ったんです。
ボディシャンプー…柑橘系に変えたんですけど…どうですか?」
神田 「いいじゃねぇか…すっげぇいい匂い」
アレン「神田も変えたらいいのに」
神田 「俺が変えたら意味ねぇだろ。
……こうして寝てていいか?」
アレン「いいですよ…。
神田、蜜柑好きなんですね」
神田 「ああ…この街に越してくる前の家は大きな蜜柑の木があって…
真っ白い花がいい匂いで…翠の実もオレンジに色づいていくのも
好きだったな。
でも…この街じゃ売ってないんだ、あれ」
アレン「…? オレンジは市場にあるでしょ?」
神田 「あんなんじゃねぇんだよ…もっと小さくて甘くてすっぱくて…うまい…
お前みたいなさ…」
アレン「……今度、オールドタウンに行って苗木探しませんか?
庭に植えてみましょうよ。僕も食べてみたいな。神田の食べた蜜柑」
神田 「……………」
アレン「…神田? 寝ちゃったんですか?…。
神田の育った家………いつか連れてって下さいね」
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