『真夜中の出来事』 前編
@ 初めて同衾した夜、無法者がゴミ箱を漁っている物音で起こされる二人
アレン「わっ、何ですか!?」
神田 「チッ、洗い熊か。 チクショー、野良猫よりタチ悪ぃな」
アレン「僕、追っ払ってきます」
神田 「いい、俺が行ってくる」
A 神田「あっち行け!!」
無法者を追い払おうとしていますが、無法者は自分が追い払われている
とは思っていないようです。
神田、ナメられてる?
B アレン「ギャーッ、ゴキブリ、ゴキブリが出た〜」
(やだなぁ、新築って聞いたのに〜)@ 料理スキルの無いアレンたんが遂に火事を引き起こしました。
神田 「もやしっ、てめぇ何やってんだ?」
アレン「何って、僕はお料理しようとしていただけですよ。
わーん、どうしよう」
二人でわたわた慌てています。
神田 「朝っぱらから火事なんか手前、寝ぼけてるのかよ!?」
アレン「そんな! 昨夜の事でちょっと寝不足だっただけですよ」
神田 「だから、俺が作るって言っただろ?」
アレン「神田の方が寝てないから、僕がしようと思っただけです!」
神田 「とにかく火を消せよ、バカ!」
アレン「バカって何ですか!?」
A 火災報知機をつけていたお陰で、消防士さんが駆けつけてくれました。
神田 「早く消してくれ〜」
アレン「消防士さん頑張って〜」
B 今度は洗面台が壊れました。
神田 「チッ、今度は洗面台かよ」
修理屋さんの後ろで水浸しの床をお掃除です。
C アレン「一体、何だっていうんですか、この家は。
夜中はうるさいし、火事になったり、水モレしたり!!」
火事は自分の所為なのに、神田にくどくど文句を言うアレンたん。
神田 「知らねぇよ」
アレン「そんな口の利き方ないでしょ!」
神田 「うるせぇ! 俺だってヒデェと思ってんだ!
仕方ねぇだろ! 壊れたら直しゃいいじゃねぇか!
今朝の火事は手前の責任だろ!不注意なんだよ、手前は!」
アレン「あれは神田の事を思ってやったんです! ただ、ちょっと…」
神田 「ちょっとが大事になるところだったんだぞ!」
アレン「それは謝ります! 僕はこの家が欠陥住宅じゃないかって…」
神田 「知るかよ! 決めた俺に文句つけるのか!」
アレン「だから、そんな言い方ってないでしょ!!
もう知りません!」
神田 「俺だって知るかよ!」
結婚三日目で大喧嘩勃発です。
D 夜中に、道路を掃除するアレンたん。
アレン「こんなところに犬や猫のおしっこがあると、臭うんですよね」
(神田のバカバカ! どうして僕の意見を聞いてくんないんだろう。
いっつも一方的だし。 一緒に寝る気にもなれないや。
神田が折れるまで、僕、謝らないから!
ゴシゴシゴシ。
何かこんな時間に掃除してるなんて僕、バカみたいだ。
寒いし、切ないし。 近所迷惑だし。
……結婚、早まったかなぁ)E 夜中にこっそり、お菓子をつまみ食いするアレンたん。
ケンカ中なので、神田の作った夕食に手をつけなかったからです。
アレン「すぐお腹がすくんですよね。仕方ないよね。成長期だし、寄生型
だもん」
いつもは甘くておいしいお菓子の筈なのに、今日の味はほろ苦くてしょっぱいです。
アレン(あ〜あ、冷えるなぁ。
……やっぱり仲直りしたいよ。こんなのヤダよ。
謝りたいよ。
二人で住んでるのに、何でこんなに遠く感じるんだろ)
E 神田 「もやし・・・」
アレンたんを夢にまで見ています。
(俺は悪くねぇぞ。
この家が多少色々あったって、仕方ねぇじゃねぇか。
それを俺が悪いみたいにグチグチ言いやがって。
直せば済む事だろうが。
それを当てつけみたいに夜中に道の掃除なんてしやがって)
神田 「……………」
(あいつ、何やってんだ!?
今夜は冷えるってのに……。風邪引くじゃねぇか、ったく)
神田 「……………」
(本気で一緒に寝ない気かよ! 夕食も手をつけなかったし。
チクショウ、何でこんなにイライラすんだ!?)
C アレンたんが台所にいる頃、神田は一人ラブバスへ。
神田 「くそー、眠れねぇ……」
(チッ、俺も言い過ぎたかな…)
D アレンたんは一人でジャグジーで。
二人ともお互いが何処にいるか知りません。
アレン「あー、寒かった。
はぁ、でも夜中に一人でお風呂って何か淋しいね、ティム。
何か寝付けないよ。
やっぱり嫌いだ、この家。
この家に来てから、神田とケンカしてばっかりだもん。
明日、神田にどう言ったら許してもらえるかな。
でも、まだ怒ってるような気がするなぁ。
神田ってしつこいから…」
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