「バレンタインの雪」4
1 ダンスに来ました。ノリノリです(笑)
最近、このクラブではハワイアンが大人気。
神田 「うまいじゃねぇか」
アレン「神田もこんなダンスよく知ってますね(笑)
これ踊ったら帰りましょ?」
神田 「いや、ビデオ屋寄って帰ろうぜ。見たい新作が出てるんだ」
アレン「えーー、また時代劇ですか〜?
どれも同じ話じゃないですか。よく飽きないですね」
神田 「バーカ。ちゃんと違うんだよ。それに今日のは劇場版で…」
アレン「もう、いいですけど。僕もじゃあ何か借りようかな」2 コムイ「あら〜、そこにいるのは神田君じゃない〜?
珍しいね、君がこんな所に遊びに来るなんてさ」
神田 「ああ、手前か。教授こそ、こんな所に来ていいのかよ」
アレン(ひ、ひえ〜、コムイ教授!?)
アレン、慌てて背を向ける。 すると、目の前にラビ。
アレン(うわーん、逃げられないよー(泣)コムイ「ん? 今夜は一人? アレン君は?」
神田 「…(どうするかな、という顔で)家に置いてきた。風邪気味だそうだ」
コムイ「おや、心配だね。なのに、君はこんな所で遊んでていいの?」
神田 「寝込む程じゃないからな。移したくないそうだ。
俺ももう帰る」
コムイ「えーーー、一曲くらいどう?
君と僕との仲じゃない。君とは一回一緒に踊ってみたかったんだ」
神田 「気持ち悪い。何が君と僕だ。なれなれしくすんじゃねぇよ」
コムイ「んもう、つれないなぁ。そういう所がたまらないんだけどねv」3 神田 「…ったく。コムイの野郎」
ラビ 「やぽー。また仏頂面さ、ユウ」
神田 「また、面倒臭い奴が…」
ラビ 「そこのかわゆい彼女、紹介して欲しいさー(ニヤニヤ)」
神田 「うるせぇな。いい加減、他に女を見つけたらどうだ」
ラビ 「せっかく理想の彼女がいると思ったら、やっぱアレンなんだもん。
ユウこそ、あんな格好させて罪じゃんv
せっかくだから、ユウも女装すりゃいいのにー。きっと美人…」
神田 「冗談じゃねぇよ。お前がしろ」
ラビ 「あ、してもいいさーv アレンとそしたら一緒に遊びに行けるし。
『女同士』なら、文句ないっしょ」
神田 「……手に負えねぇな、手前は」4 神田 「おら、さっさと行くぞ」
アレン「神田もラビは苦手なんですねー(笑)」
神田 「うるせぇな」
5 最近出来た結構大きなビデオ屋です。
神田 「バレンタイン特集で、恋愛物ばっかだな。
新作は何処なんだ」
6 アレン「どれにするかな〜。一杯あるんで迷うなー。
僕は軽くて、かわいいのが好きなんだけど、神田は重苦しい戦記物とか、
歴史大河ドラマとか、シリーズ物とか、時代劇とか、
そんなんばっかり借りるんだろうな。
うーん、アクションとか軽いサスペンスならいいんだけど」
7 神田 「何だ、ラビ。ついてくんなって言っただろ」
アキ 「は、どちらさん? 人違いじゃない?」
神田 「あー? お前、ラビだろ。着替えたからってすぐ解るぜ」
アキ 「ハハ、ラビは俺の弟。解った、あんた、ユウっしょ。
この街一番の美人て、ラビが言ってたから。
成る程、すんげぇ美人だね。嬉しいね。逆ナンパされると思わなかった。
俺、アキっての。よろしく」
神田 「弟!? あいつ、兄弟がいたのか」
アキ 「今度、一家で引っ越してきたの。
うちら「ブックマン」て雑誌の記者やってます。
今度、取材させて。個人的に」
神田 「おとといきやがれ。ボケカス!」
アキ 「あー、いいな。その啖呵。惚れちゃいそう」
神田 「…勘弁してくれ」
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