「バレンタインの雪」9

1 神田 「あのな、バカ」
  神田、アレンをグッと引き寄せてキスをする。
  アレン「……ん」

  神田 「お前は何でいっつもまどろっこしいんだ?
      バレンタインを形にするとか、僕の代わりとか、
       訳の解んねぇ事やってないでこうすればいいじゃねぇか。
      もう何もしなくたって、お前の気持ちは充分解ってんだからよ」
  アレン「……////。
      でも、普通、長くつき合ってると、
      それをやらなくなって、何も言わなくなって、馴れ合いになって、
      相手の気持ちが見えなくなっていくんじゃないですか?」

2 神田 「見失ったりしねぇよ、絶対。
      俺は見失わない。お前が好きで、それで女房にしたんだ。
      俺はいつだって、お前といるとドキドキしてる。
      何か、よく解らないが、そういうのが好きって事なんだろ?
      それとも、お前は違うのか?」
  アレン「…いいえ。
      僕だって、あなただけです。いつもいつも、毎日あなたを好きになってく。
      けど…。けどね…神田」
  神田 「何だ?」
  アレン「……………」
  神田 「どうした?」
  アレン「後、ちょっと位僕につき合ってくれたっていいでしょ?
      …バレンタインくらい」
  神田 「しかし、クマはあんまりだろ、バカモヤシ」
  アレン「つまんなくて悪かったですね」
  神田 「全くだ」

3 神田 「おら、やっぱりこっちだな、俺は」
  アレン「わ! 神田、ちょ、ちょっと!
      誰かに見られますよ!////」
  神田 「知るか。もうお前はホント色々うるせぇな」
  アレン「で、でも、まだ朝ですしー」
  神田 「朝が何だ。カーテン締めちまえばいいだろーが」
  アレン「え、えええ? そ、その…///」
  神田 「ビデオもちょうど昨日で見終わっちまったしな。
      俺はチョコは嫌いだが、甘いものがキライな訳じゃねぇ」

4 アレン「……!!! 
      神田って、結構恥ずかしい事、平気で言いますよね」
  神田 「バレンタインにチョコ渡すお前の方がよっぽど恥ずかしいだろうが」
  アレン「ふつーです!」
  神田 「知るか。
      だから、もらったら返す。そういうもんだろ、この後は」
  アレン「…もう…」
  神田 「違うか?」
  アレン「…知りません////」
  神田 「こっちはこんな場所で寒い思いをさせられたんだ。目一杯暖めてもらうからな」
  アレン「もう好きにして下さい! バカンダ!」

  神田 「あー、好きにするよ、バカモヤシ。
      お前をな、あんなクマと一緒にすんな。
      あれはこんなに重くもあったかくもねぇ。
      どうして、お前はそういう事が解んねぇかな、モヤシ」

  アレン「(ぼそ)…それでも、何か贈らずにいられなかったんですよ。
      今は解ってくれなくてもいいですけど…」
  神田 「はぁ? 何だって? 聞こえねぇ」

  アレン、笑って
  アレン「………愛してるって言ったんです…」

エンド

おまけ(笑)
      
  
  
      

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送