「ホリークリスマス」1
1 シムの街にも、またクリスマスが巡ってきました。
今年はアレン達も華やかに家を飾り付けてみました。
神田 「…達、じゃねぇ 。殆ど全部、お前がやったんだろ?」
アレン「いいじゃないですか。
神田も『嫌々ながら』手伝ってくれましたしね。
こんなに色々プレゼントもらってるし、ちゃんとツリー位飾りましょうよって
言ったら、横からあーだこーだ文句付けて、
結局、こんなに豪華になっちゃったんじゃないですか」
神田 「…で、気に入らねぇのか?」
アレン「いや、すっごい嬉しいな〜って。
神田って、イベント嫌いじゃないですか。
でも、ホントは好きすぎて嫌いなんじゃないかなーって」
神田 「…あのバカうさぎみたいな事言うな」
アレン「あ、やっぱり言われたんだ(笑)」
神田 「うるさい」
2 アレン「寒くなってきたから、暖炉に火を入れますね」
神田 「…おい、大丈夫なのか?」
アレン「……? ああ、これ位、平気ですよ。
師匠と住んでた所も寒い街でね。冬は暖炉なしじゃとても。
それより、何か弾いて下さい」
神田 「…。何が聞きたい?」
アレン「クリスマス・ソングなら、何でも」3 アレン「わー、やっぱり神田は凄いですね」
神田 「凄いのは、このピアノだ。
お前の師匠からのクリスマスプレゼントだが、かなり高いんだろうな」
アレン「気にしなくていいですよー。じゃんじゃん弾いて下さいv」
(どーせ、僕に請求書が廻ってくるんだしー)4 アレン(ところで、神田に今年は何あげようかな〜。
試験や文化祭でぼやぼやしてたら、あっという間に過ぎちゃうもん。
まずいなー)5 アレン(師匠の所にも結局、まだ挨拶出来ないまんまだし。
家の請求書で住所は解ってるんだけど、何か足が向かないっていうか。
季節が悪すぎるっていうか。
…何か、どれも片づかないばっかりだな。
とにかく、神田のプレゼントは決めないと)6 アレン「ね、神田。何か欲しいものあります?」
神田 「ない」
アレン「……。そんな事言わずに何かあるでしょ?
新しい洋服とか、マフラーとか」
神田 「全然ねぇ…と言いたい所だが、ある事はあるな」
アレン「え、何ですか?」
神田 「昨日からシャーペンの調子が悪くてな。
そろそろ新しいのを買わねぇと」
アレン「そうですか。じゃ、買わないで下さいね。
僕が買いますから!」
神田 「今すぐいるんだよ。明後日から講義だし。
第一、100円ショップでいいからな、んなもん」
7 アレン「えー、せっかくだから長持ちするように良い物にしませんか?」
神田 「100円でいいんだよ。あれが手に合うんだ。
お前こそ何が欲しいんだ? まだ何も聞いてねぇぞ」
アレン「え? そうだなぁ。いざ聞かれると僕も何も考えてなくて。
いっそ、今日、街に出ませんか? お互いの物考えましょうよ。
レポート提出も全部終わったんでしょ?」
神田 「そうだな。まぁ、いいか」
アレン「やったー! リナリーにおいしいレストラン聞いたんです。
行きましょう!」
神田 「本命はそっちだろ」
アレン「エヘヘ」
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