「残暑見舞い 2」

1 今日はラビとリナリーとエド・アル兄弟を招いて、またしてもカキ氷を
  振舞います。
  着ぐるみはさすがに暑っ苦しいので、兄弟は着替えてきました。
  ラビ「ユウ、早くしてくれ〜」



2 リナリー「シロップたくさんかけてね」
  神田「わかった」



3 アレンたん今日は浴衣を着てみました。神田が着付けてくれました。



4 ラビとリナリーとエドと神田。
  ラビが一生懸命エドに話し掛けています。
  良いお兄ちゃんです。

  ラビ 「映画の飛行艇のシーンさー、エド達の世界に飛行機の残骸があったら
      歴史的にまずくねー?」
  エド 「そこらへんは大佐が何とかしてるんじゃねぇの? 
      俺、向こう行っちまったから確認しようがねぇし。
      錬金術、使えないのにどうやってあの穴塞いだか、
       肝心なシーンは全部スルーだもん(笑)
      
大体、エンヴィーとかホムンクルスって
      門の開閉とそんなに関係なかった筈なのにさー。
       エンヴィー、気の毒で俺、見てられなかったよ。
      赤ん坊の腹に錬成陣書いただけで
      門が開いた事も『なかった事』になってるしなー。

       ハイデリヒやアルがいなかったら、
       俺、受けてなかったよ、あの映画 」
  ラビ 「突っ込み出すと、キリないさ (笑)
      でも、DVD買うさーv 」
  エド 「買ったら一緒に見ようぜ」


  


5 ちょっと離れたテーブルにアレンたん。もしかしてテーブルに残っている
  カキ氷を全部狙っているんじゃ?!
  アルはワンコと交流中。



6 ラビ 「それ浴衣っていうんだっけ?日本の民族衣装の?」
  アレン「そうらしいです」
  ラビ 「ユウに着せてもらったん?」
  アレン「はい」
  ラビ 「似合ってるさ」
  アレン「本当ですか?嬉しい」
  ラビ 「ユウにも言われた?」
  アレン「言ってくれないから、言わせました。フフフ」
  ラビ 「ユウはシャイシャイボーイだからなあ。
      今度、俺と着ない?」
  アレン「えっ? そうですねぇ」
  ラビ 「俺も浴衣って着てみたいさ。アレンとお揃いがいいな」
  アレン「そうですね。ラビも浴衣、似合いそうだし」
  ラビ 「じゃ、今度、一緒にそれで祭りに行くさーv」

(ラビ、こっそりちゃっかりデートの約束、確保)



7 プールに飛び込もうとしたところでリナリーに呼びとめられました。
  リナリー「カキ氷もよいけど、神田はケーキは作ってくれないわよね?」
  アレン 「僕もケーキ食べたいんですけど。その内作ってくれるんじゃない
       かな?ジェリーさんにレシピ聞いていたみたいだし」
  リナリー「ホント? そのレシピ、私も見たいなー」
  アレン 「リナリーも作りたいんですか?」
  リナリー「うん。兄さんが残業続きだし、教団のみんなにも
       何かしてあげられたらなぁって。
       コーヒーのお茶請けにいいでしょ? 甘いものって」
  アレン 「リナリーは優しいなぁ」
  リナリー「……ホントはね」
  アレン 「……………?」
  リナリー「兄さんだけに作ってあげたいの。
       でもね、何かそんなのダメだって思ってしまうの。
       女ってズルイよね。みんなのいい子でいたいんだ。
       ……優しくないよね、私」
  アレン 「……素直になってもいいんじゃないですか、たまには」
  リナリー「うん。
       勇気、欲しいね。ちょっとだけ。ありがと、アレン君」



8 神田の作った食事をエド・アル・ラビ・神田が一緒に食べています。
  アル「おいしい!」
  エド「うちで食べるより断然美味いよな」
  ラビ「また腕あげたさ〜」
  神田「うちには大食漢がいるからな」
  ラビ「そうして食わせて、夜には食わせてもらってんだ」
  神田「ラビ、子供がいるんだぞ?!」
  アル「……子供扱いされてるよ、兄さん(笑)」
  エド「気づいてねぇかも知れないけど、俺、アレンと同じ年なんだけど」
  アル「僕も一緒くらい」
  神田「……………」

  



9 その頃、椅子取りゲームに負けたリナリーがポツンと一人で食事中。
  リナリー(ちょっとだけ勇気、か。……よし!
        頑張れ、私!)



10 夜食は神田が自ら打ったそばです。



11 見知らぬおじさんが一人紛れ込んでいます。
   ざるそばにつられたようです。
   神田「なんだ、このおっさん」
      (モヤシの野郎、何処、行ったんだ?
       ラビの奴もいねぇ、ったく 。
       このおっさんといい、油断も隙もねぇな! )



12 遅くなったので大佐がエドを迎えにやって来ました。
   アルは今回も一人で先に帰ってしまいました。
   大佐 「私の分はないのかね」
   おっさん「ゴチソウサマデシタ〜」
   エド 「大佐、今こそ、その手袋の出番じゃねぇ?」
   大佐 「そうだな」
   神田 「おい、外でやれ、外で」



13 外ではアレンとラビがざるそばを食しています。
   ラビ 「とうとうユウは自分でそばを打つようになったん?」
   アレン「カルチャースクールに通っていましたからね。
       そば打ち名人の・・・」
   ラビ 「ホントうめぇなー、これ。
       ユウってさー、アレンの為なら何でも頑張っちゃうんだなー」
   アレン「僕の為?」
   ラビ 「アレンに一番に食べて欲しいんさ。
       料理だって、会うたび腕上げてるさ。
       アレンが食べるの大好きだって知ってるから、幸せな顔見たくて
       あんなに頑張ってるだぜ? アレンは愛されてるなー」
   アレン「………えへへ」
   ラビ 「……俺も頑張ってもいい?」
   アレン「え?」
   ラビ 「俺もアレンが幸せな顔見たいな。
       俺は料理できないから、別な事で頑張ってみる」
   アレン「ラビ……でも…」
   ラビ 「そうしたいのは俺のわがままだから。
       でも、気にしてくれるとちょっと嬉しいさ」
   アレン「ラビ」
   ラビ 「とりあえず、俺が頑張れる事を探すさー。
       こう、ご期待!」
   アレン「……もう、ラビったら」



14 プール際でアレンたんに話し掛ける神田。
   神田 「そば、どうだった?」
   アレン「おいしかったですよ。また作ってくださいね」
   神田 「…ラビと何か話したか?」
   アレン「別に。神田のソバっておいしいなって話です」
   神田 「本当にそれだけか?」
   アレン「本当ですよ。ラビに聞いてみたらどうですか?」
      (ウソじゃないもんね)
   神田 「あいつは本当の事言わないからな」
   アレン「ラビは神田の事、誉めてましたよ?」
   神田 「そっか?」
   アレン「素直に喜んで下さいよ、神田」
   神田 「だから、あいつの言う事は素直に取れねぇんだよ」
   アレン(時々、スルドイよね、神田って)



15 神田も浴衣に着替えました。
   ラビとお金の話をしています。
   ラビ「ユウとアレンって結構いい生活してるさ〜」
   神田「そうか?」
   ラビ「そうそう」

   金の出所は教団です。いったいどこまで経費で落とせるものでしょうか?
   ちなみに浴衣は自前です。



16 神田「確かに家はデカイけどな。出て行く時は猫以外は売り払っちまって
      その金は教団に返すさ」
   ラビ「ふーん。ユウって正直だねぇ」
   神田「何か正直の上に『バカ』がついてるように聞こえるがな」
   ラビ「気のせいさー。ユウも相変わらずだぜ」
   神田「お前、アレンとお揃いの浴衣が欲しいって?」
   ラビ「俺、白より黒の方が似合うと思うさ」
   神田「何か引っかかるな」
   ラビ「引っかかってもいいよ」
   神田「やっぱりそうなのか?
      おい、ラビ。モヤシはな」
   ラビ「ユウのもん、でしょ? 知ってるさ」
   神田「じゃあ、何だよ? 何で今更、顔を突っ込むんだ!?」
   ラビ「うん、でも、なーんか負けた気しないんだよね。
      アレンはユウの事、大好きだけど、俺の入る余地って
      全くないって気もしないんだよね。
      俺のカンて、当たるさー。知ってるだろ、ユウ?」
   神田「モヤシに手ぇ出すなよ、手前!」
   ラビ「それはユウ次第って気がするさー。
      じゃあ、ユウ。おやすみ〜v また、呼んでねーv

      あ、浴衣、よろしくーv」

   ラビ、帰っていく。
   
   神田(チッ、あいつのせいで寝苦しくなっちまった)

   みんなの夏はまだまだ続きそうです。
   
   

 

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