メリーメリークリスマス 2



1、ラビ 「ユーウ、機嫌治すさー」
  神田 「別に怒ってねぇ。プリンがまずくなるから
      あっち行け、ボケうさぎ」
  ラビ 「やっぱ怒ってんじゃん。
      誤解だってー。
      俺が一番好きんなのはユウでー、それは何があっても
      変わらないさ。
      俺はリナリーに頼まれてアレンの欲しいプレゼント聞いてただけさー」
  神田 「何で、お前がモヤシに尋ねんだよ。
      リナリーが直接聞けばいいだろ?」
  ラビ 「まぁ、それは俺がアレンと一番仲いいからでー。
      リナリーに頼まれると俺もイヤと言いにくいしー」
  神田 「言い訳すんな、馬鹿うさぎ」
  ラビ 「もー、どう言えば信じるかな、ユウはー」



2、リナリー「私が言った事でラビとケンカになったんですって?
       ごめんね、そんなつもり全然なかったんだけど」
  神田  「別に気にしてねぇし、ラビとケンカもしてねぇ」
  リナリー「そぅお? ラビ、ちょっと落ち込んでたから。
       じゃ、アレン君の誕生日のお祝いの事だけど…」
  神田  「断る。何で俺があいつの為なんぞ」
  リナリー「そう言下に断らなくてもいいじゃない。
       何でそう嫌いなの?」
  神田  「嫌いじゃない。虫が好かないだけだ。
       あいつの音楽が気に入らないし、あいつは生意気だ」
  リナリー「その割にいつも聞きに行ってるくせに。
       素直じゃないんだから」
  神田  「…たまにあいつがマシな演奏をするだけだ。
       それは聞いてやってもいい。
       それにいつもじゃない。偶然だ」
  リナリー「もう、何で認めたがらないのかなぁ」

3,神田もアレンも当てにならないので、二人でクリスマスの準備です。
  リナリー「ごめんね、ラビ。
       私のせいで神田とケンカさせちゃって」
  ラビ  「あー、あれは別に家に帰ってから修復したから気にせんで。
       ユウって嫉妬してくれた方が情熱的になるさ」
  リナリー「…それはご馳走様。
       でも、このままじゃ困るのよね。
       クリスマスも大事だけど、アレン君の誕生日の方がもっと
       大事だもん。
       神田だって、アレン君が嫌いじゃないと思うのよ?
       でなければ、あんなに気にしたりしないもん。
       だから、何かきっかけさえあればいいなってずっと思ってたの。
       …あ、こんな事、またラビに相談しちゃダメかな?」
 


4,ラビ  「そんな事ねぇさ。
       そりゃ、ユウがアレンの事、気にするのは俺だって
       内心、万々歳って訳じゃないよ?
       でもさ、ユウが本当の意味でピアノの事高められるし、
       刺激になるってアレンなんだよね。
       でも、アレンの音は何か安定してなくて、ピリッとしてなくて、
       そんでユウはイライラしてるんさ。
       俺達には解らんけど、ユウだけには解ってる何かがさ。

       俺はユウを高めてやりたい。
       ユウの音楽をもっともっと好きな方に伸ばしてやりたい。
       そん為なら、二人がいいライバルになるのは大歓迎さ」
  リナリー「……。ラビは本当に神田の事、大事に思ってるのね」
  ラビ  「ハハ、でも、俺、そーは言っても結構余裕ないんさ。
       ユウ、捕まえとくので精一杯。
 
       あ、そういえば、アレン、変な事言ってたな。
       何か大事な願かけてるから、自分は何も望まないんだって」
 



5,リナリー「…って、ラビが言ってたの。
       兄さん、何か心当たりない?
       アレン君はクロス教授が連れてきたでしょ?
       その時、何か聞いてないかなって」
  コムイ 「……本人が説明しないなら、僕からは何も言う事はないな。
       アレン君の音がそんなだとは、僕にもよく解らないけど、
       クロスがそんな事を漏らしてたのは事実だし、神田君の
       言葉はあながち間違いじゃないんだよ。
       
       でも、それを君が聞いたところでアレン君の問題は
       アレン君が解決すべきで僕らにはどうしょうもないな」
  リナリー「でも…それじゃ…」
  コムイ 「まぁまぁ、リナリー。
       別にそんな事を気にしなくても、神田君とアレン君は
       他の方法で何とかなるさ。
       音楽が彼らを引き合わせたなら、音楽で解決すればいいじゃないか」
  リナリー「どういう事、兄さん?」
  コムイ 「そうだねぇ〜、あー、このディナーコースのBをお願い」
  ウェイター「かしこまりました」


6,リナリー「という訳で三人でアンサンブル演ってちょうだい。
       これは学長命令です」
  ラビ  「はぁ?」
  アレン 「横暴です」
  神田  「何でだ、無理に決まってるだろ?!
       二重奏でいいじゃねぇか」
  リナリー「もちろん、それも演ってもらうわ。
       ただし、全員まんべんなく組んでね。
       文句、反論は受け付けません、だそうです。
       クリスマスにふさわしい曲を選んで下さい。
       特に神田とアレン君、二人は特に3曲は演って欲しいそうです」
  神田  「正気かっ?」
  アレン 「冗談じゃないですよっ、そんなっ!」

7,ラビ 「いいんじゃねーかな?
       お前ら、まだ一回も一緒に演奏した事ないんさ。
       これを機会に演ってみるのもいいじゃん。
       何か変わったり、理解し合うかも知れないさー」
  アレン「ラビ?」
  神田 「ふーん、手前もグルか、バカうさぎ」
  ラビ 「人聞きの悪いー。
      俺はただ二人の音楽が聞いてみたいだけさ。
      それにこの学校で一番ピアノがうまいのはお前らだもん。
      二人の協奏曲や連弾を聴いてみたいって、お客の誰だって
      思うさ。きっと楽長もそう思ったさー。
      アレンもソロ牽いてばっかより、楽しいっしょ?
      俺もアレンと演ってみたいしー」



8,アレン「まぁ、僕もラビとなら楽しいなって思いますけど。
      でも、神田はかまわないですか?」
  神田 「……命令だからな。気に食わないが仕方ねぇ。
      だが、いつもの腑抜けた演奏すんなら、いつでもやめるからな、モヤシ」
  アレン「神田こそ、わがまま勝手な演奏しないで下さいね。
      僕に合わせられるんなら、喜んでお願いしますけど」
  神田 「何ぃ?!」
  ラビ 「まぁまぁ、 二人とも演る前からもめんでー」
  神田 「……ラビ、手前、しばらく夜、別々な」
  ラビ 「ハァッ!? 何それ、何それってー!」
  神田 「うるせぇ、クリスマス前に夜まで、余計な負担増やしたくねぇんだよ」
  ラビ 「ガーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」
  アレン「ラ、ラビ、大丈夫ですか?」
  ラビ 「ゴメン…ちょっと今、キテるから、ゴメン」

次へ  前へ

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送