「バレンタインの雪」5



1 アレン「あ、いたいたー。ここ広いから、迷っちゃいますね。
      神田、いいの見つかりました?」
  神田 「あー、まぁな」
  アレン「どうしました。何か疲れてます?」
  神田 「いや、何でもねぇ」

2 店員 「全部で3本ですね。他は1週間レンタルですが、
      新作は1泊しか出来ませんがよろしいですか?」
  神田 「面倒臭ぇな」
  店員 「当店の規則ですので。ご一緒のご返却だと延泊料金を戴きますが」
  神田 「今夜で全部見ろってのかよ」
  店員 「別々でも結構です。新作のみ明日返却でよろしいですか?」
  神田 「…ちょっと、待て」

3 アレン「あーあ、結局チョコ、決められなかったな。
      どうしよっか。一緒にいるのは楽しいけど、こういう時困るなぁ。

      あ、あのマンガの新刊が出てる! 続き、続き」

4 神田 「おい、モヤシ。いつまでマンガ読んでるんだ。帰るぞ」
  アレン「…あ、はい。すいません。
      あれ、神田、本数増えてないですか? こんなに見るの?」
  神田 「新作も3本以上借りれば、2泊にしてくれるんでな。
      ついでに借りた」
  アレン「借りたって…うわー「24リミッツ」の第5シーズン全部?
      えーー、目が死にますよー。神田、これ好きですねぇ」
  神田 「うるせぇな。 俺が全部見るからいいだろ。
      もう一回借りにくるのは面倒臭いんだよ」
  アレン「もー、知りませんよ」

5 翌朝です。神田は昨夜からビデオに張り付いてます。
  アレン(ホント意地っ張りっていうか、そんなに面白いのかな、アレ。
      あの分だと、ホントに今日は一日見倒す気かも。

      あ、そうだ。 なら、今なら街にこっそり出かけても大丈夫なんだ。
      よし! さっさと出かけよう)

6 という訳で、本当に久しぶりに一人で街に来たアレンたん。
  (神的にもホント久しぶり(笑)
  気持ちアニメEDに似た格好に変装です。

  アレン(へへへ、一人だと身軽だね、ティム。
      欲しい奴がまだ残ってるといいんだけど)

7 ラビ 「あれ、アレン。今日は普通じゃん。でも、シックでいいなー。
      女装に目覚めたかと思って嬉しかったのに」
  アレン「もうー、からかわないで下さいよ。
      あれは特別です」
  ラビ 「俺は『エレン』のままでいいんだけどなー。
      アレンはユウのだから仕方ないけど、エレンと俺、つき合いたいさ」
  アレン「///////」
  ラビ 「アハハ、冗談さー。
      今日は何? フリー?」
  アレン「ちょっとね」
  ラビ 「ユウのチョコ探し? 俺の頼んだの買ってないなら、一緒に探すけど」
  アレン「おあいにく。もうラビのは買ってますよ」
  ラビ 「やっぱり本命とは扱い違うさー」
  アレン「…そんな事ないですけど」
  ラビ 「アレン…アレンが優しいの嬉しいけど、時々とっても痛いんさ。
      諦めきんない俺が悪いかも知れないけど。

      けど、そんでもいいって言った俺も悪いよな」
  アレン「…ラビ。
      ラビだって、絶対ステキな彼女が見つかりますよ!」
  ラビ 「むー。バレンタインにフリーな俺に、好きな奴から言われるのってツライさ」
  アレン「あ、すいません!」
  ラビ 「うっそ、冗談。黙ってたけど、これでも俺、ユウに負けない位モテるんさ。
      バレンタインの日は大変なんよー。大荷物になって〜」
  アレン「そうですよね。ラビって、学校でもいっつも色んな人と楽しそうですもん。
      ラビの回りはいつでもにぎやかでいいなーって思ってました。
      あ、じゃあ、僕、そろそろこれで」
  ラビ 「ん、じゃ、学校で。


      どんなに誰かに囲まれてたって、やっぱ俺、フリーなんさ。
      欲しいチョコはたった一つなんさー。
      あーあ、『エレン』かぁ。何であの手の顔に俺は弱いんかなぁ」

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